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館長からのメッセージ

不平不満の解消
2014年6月

A君は経理の仕事をしています。月末になるとたくさんの伝票処理をしなければなりません。締切ぎりぎりに伝票が回ってくるのは我慢するのですが、締切後に売上伝票を何とかしてほしいと“泣き”が入ることが毎月のようにあることに腹がたって仕方がありません。上司は「受けられない、ダメだ」と言ってはくれますが、結局はいつも受け入れてしまいます。経理部にいつもしわ寄せがくることに大きな不満を感じています。経理の仕事は面白くない、とつい不平も言いがちになります。
私たちはA君のように時として不満を感じたり、不平を言いたくなったりすることがよくあるのではないでしょうか。その現実からうまく逃れることができればいいのですが、なかなかそうはいきません。
さて、A君のような場合、どうすればよいのでしょうか。松下幸之助さんならどのように考えるのでしょうか。

「そんなときは見方を変えてみる必要がありますね。不平不満があるということは、自分から見てよくない点があるということです。ですから、そのよくない点を是正していくためにはどうしたらいいか、そして多くの人に喜んでもらうにはどうすればいいか、ということを考えてみる。そうすれば、仕事に興味もわいてくるし、よし改善してやろうという勇気もわいてくるのではないでしょうか。」
「人生談義」(PHP研究所刊)より

不平不満だけに終始して、「この職場・仕事はダメだ」と思ってしまったら、気分が落ち込んで何をする気も起らなくなります。そういう時こそ見方を変える。いい方向に向けるにはどうしたらいいかを考える。誰も着手しないのなら、自分がやるチャンスと捉えてみる。そういう考え方、勇気をもつことも、時には大事なのではないかと思います。

「不平不満で毎日を過ごすのも困りますが、ものごとの改善発展のためには、不平不満を感じないというのも困るわけですね。理想を持って真剣にやっていれば、やはり何かそこに不満が出てくるのが普通だと思います。たとえば、仕事でも、どうして買ってくれないのだろうか、どうして自分の考えを理解してくれないのだろうか、というように。その不満を不満のまま終わらせず、つぎには目標や希望に変えていくことができる、そういう物の考え方が非常に大切だと思うのです。」
「人生談義」(PHP研究所刊)より

不平不満を抱えてしんどい思いをし続けても状況は変わりません。もっと悪くなることもあるかもしれません。不平不満を目標や希望に変える考え方をする。気持ちを切り替えることは大変なことかもしれませんが、仕事や人生を面白くするヒントは、こうした考え方をすることにあるのではないかと思うのです。
A君も、嫌な思いを心にとどめたままにせず、どうしたら解消できるかを考え、一歩前に踏み込んでみる勇気・覚悟を持ちたいものです。そのように考えていくと、仕事に対する意識がポジティブに変わってくるのではないでしょうか。

「人生談義」「人生談義」
松下資料館経営図書館にあります

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公益財団法人 松下社会科学振興財団
松下資料館 館長 遠藤紀夫

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