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館長からのメッセージ

自分を律する
2014年11月

食欲の秋。あれもこれも食べたい・・お酒も美味しいからつい飲み過ぎてしまう。食いしん坊の私には、嬉しいけれども酷な季節でもあります。
食べたい、飲みたいという目先の欲に走りすぎると、体重・血圧・血糖値等が増え、医者にかかり、たくさんの薬を処方してもらうことになります。結局、医者から飲み食いを自重し、適切な運動をするように言われ、我慢というつらい日々を送ることになります。これは自分だけの問題にとどまらなくなるのです。医者にかかる人間が増えると、健康保険の利用が増えて医療保険制度に大きな負担を与えていくことになります。つまり、一人ひとりの不摂生や我欲が、国の財政や保険組合の運営、そして医療制度そのものに悪影響を及ぼすことになり、医療保険料等をもっと徴収しないとダメだということになりかねないのです。さらには、健康増進に日々心がけて医者にかからない努力をしている人たちにまで、多大な負担を強いるという影響が出てしまいます。
松下幸之助は、自分を律することの大切さを、次のように述べています。

「すぎた過ちはたちまちわが身にかえり、わが身だけでなく、社会全体にもかえってくることがあって、わが身も苦しめば、人びとにも迷惑をかける。すぎないように自分で律する。これができれば一番いいのだけれど、そうはたやすくまいらない。だから、他からの力でこれを抑える。言葉で、法律で、権力で、時には武力で。そんなことのくりかえしで人間の歴史がつづられ、そこにいろんな悲劇も生まれてきた。他からの律する力が、また、すぎる場合が多いからである。だからやっぱり、自分で自分を律するほか道はない。人間としての真の道はこれしかないのである。」 「続・道をひらく」(PHP研究所刊)より

私たちは無意識に日々を送っていると、目先の利害や自らの感情にとらわれすぎたり、また、一面だけを見て独善的になってしまいがちです。そして度を超えることによって、他に悪影響を及ぼし、その結果、自らにまたはね返ってくることが往々にしてあります。世の中はこうしたことの繰り返しといってもいいかもしれません。しかし、人間社会はこのままでいいのでしょうか?一人ひとりが少し自らを律する努力をするだけで、他に迷惑をかけない状況が生まれ、世の中は次第に明るい方向に向いていくのではないでしょうか。
“できないではできない”。今日からでも遅くはありません。少しだけ自らを律してみる・・そうした心がけで日々を送ってみてはいかがでしょうか。

松下資料館のポトス松下資料館の観葉植物
2014年9月号に掲載したポトスが成長し、切り分けました

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公益財団法人 松下社会科学振興財団
松下資料館 館長 遠藤紀夫

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