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館長からのメッセージ

一人ひとりが責任者
2015年2月

 私たちは齢を重ねるうちに、背負うべき責任も次第に重くなってきます。責任を問われるからこそ、人としての価値があると思うのですが、責任から逃れ、責任を持つことに生きがいを感じないということであるならば、その人は一人前の大人と言えないのではないでしょうか。
 この責任ということについては、「自主責任経営」という松下幸之助の言葉が思い浮かびます。私たちは、他人から命じられて行うより、自分で発意して行うところに喜びを感じやすい。また、責任を持たされないとついつい人に頼ってしまう。そして他に頼る状態が続くと、知らないうちにいい加減な気持ちになりやすい。ときには他に頼ることも必要ではあるが、“基本はあくまで自主責任経営でなければならない”というように松下幸之助は言っているのです。さらに次のようにも述べています。

「これは一般の社員でも同じことですね。自分に与えられた仕事の範囲では、最高の責任者なのですよ。つまり、自分の仕事の経営者だといえるわけです。いや、これは、何も会社員だけじゃない。一人で仕事をしておられる方はもちろん、家庭の主婦にしても、学生にしても、その分野に関しては最高の責任者なのです。お互いがそれぞれの立場で自分の責任を強く自覚し、真の自主独立の精神に立った上で他とも協力し行動する、それがその人の生きがいにも通じ、世の中を豊かにする基本だと思いますね。 「人生談義」(PHP研究所刊)より

 例えば、会社の経営は社長一人の責任、部は部長一人の責任、課は課長一人の責任なのだから、部下が悪いとか、何々に原因があるという言訳はいっさい許されない。責任者が不満を言ったり、言訳をしたりして困り続けているのではいけない。その処置は責任者である経営者・管理者が断固として行わなければならないということです。
 また、一般社員も自分が担当している仕事については、一商店の経営者であると考える。そう考えると、自分の仕事をきちんと完遂するためには、会社の社長や上司を使うくらいの気迫ある仕事の進め方ができるはずです。
 同じように、主婦は家庭を経営する、大学生はこれからの人生を経営するといった視点から、自主責任経営を考えてみるのもよいのではないでしょうか。
 このように自主責任経営で大切なことは、「自分の幸せは自分が創り出すんだ!」という気概を持って、自分の持ち味を存分に発揮しながら創意工夫を働かすところに、生きがいや働きがいにつながるのではないかと思います。そういったことから、お互いにみずからの職責を自覚し、自主責任経営の考え方に則って「自分は責任者なんだ!」と考え、全身全霊を打ち込むという心がけを忘れないようにしたいものです。

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ポトスに新しい仲間ができました(写真右・いちごの鉢植え)

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公益財団法人 松下社会科学振興財団
松下資料館 館長 遠藤紀夫

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