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館長からのメッセージ

自分自身への説得
2015年11月

 長い人生を歩んでいると、思う通りにいかなかったり、苦境に陥ったり、病気にかかってしまったりと、様々な障害や壁が立ちはだかってくるものです。また、一生懸命に仕事をしているにもかかわらず、上司やお客様が認めてくれないために、非常に悲しい思いをすることもあるかと思います。そういったことが原因で私たちは、自分は運に恵まれてないと悲観したり、不平・不満を言いがちです。

 松下幸之助は幾多の苦難を乗り越えてきた人ですが、「自分は挫折を味わったことがない」と、あるテレビ番組に出演した時に発言しています。なぜ、そのようなことが言えるのでしょうか。本で次のように述べています。

「私がこれまで自分自身への説得をいろいろしてきた中で、いまでも大切ではないかと思うことの一つは、自分は運が強いと自分に言い聞かせることである。ほんとうは強いか弱いかわからない。しかし、自分自身を説得して、強いと信じさせるのである。そういうことが、私は非常に大事ではないかと思う。」 「松下幸之助 一日一話」(PHP研究所刊)より

 「自分は運が強いんだ!」と苦境の最中に思うことは簡単ではないかもしれません。しかし、今日まで生きてこられた、やってこられたのは、運が強かったからではないかと考えることもできるのではないでしょうか。「今までもいろいろな困難をのり越えてやってきた」「陰に陽に自分を支えてくれた人がいた」。もしかしたら自分には運があるのかもしれない、と考えてみてはいかがでしょうか。運が強いと考え、信じることによって、苦労を希望に変えていきたいものです。
 “現実は厳しい。でも、ちょっと辛抱してみよう”“今は認めてくれなくても、いつかは認めてくれるだろう”と、じっと耐え忍び、努力し続けていく。そして「自分は運が強いんだ!」と自らを説得し、励まして取り組んでいくところに、道が少しずつひらけてくるのだと思います。
 松下幸之助は、“自分は運が強い”と自ら言い聞かせ、自らを励まして、苦労を希望に変えながら人生を切り開いてきた人でした。だから、「挫折を味わったことがない」と言えたのではないでしょうか。
 私たちも悲観したり、不平・不満を言う前に、“自分は運が強い!”と自らを説得し、励ますことを心がけたいものです。その積み重ねが、筋金入りの人間として成長することにつながるのではないでしょうか。

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公益財団法人 松下社会科学振興財団
松下資料館 館長 遠藤紀夫

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