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館長からのメッセージ

行きづまらないようにするには
2016年4月

 仕事や人生において先が見えずに行きづまってしまって、もうだめだ、挫けそうだ、あるいは落ち込んでどうしようもないといった経験のある人は少なからずいると思います。そういった時はネガティブな考えに陥りがちで、やる気がでなくなったり、スランプが長引くといったことになりやすいものです。時が解決してくれたり、思いもかけない支援があったりして苦しみから抜け出すこともあるかもしれませんが、それがいつ訪れるのかは全くわかりません。
 それでは、なぜ私たちは行きづまってしまうのでしょうか?一つ言えることは、行きづまるような考え方をしているからではないかと思います。動かない山を動かそうとしている、固定観念に縛られている、あるいは状況が変わっていることに気づいていない等々があげられます。私たちは、あることにとらわれてしまって自ら行きづまるような見方・考え方をしてしまうことがあるわけです。とらわれ過ぎると、他人の意見に対して聞く耳を持たなくなったり、状況変化に気づかなくなったりします。そういう時にこそ、自分はとらわれていないかどうか自問自答して、素直な心で物事を見たり、考えたりしていきたいものです。
 それでも行きづまり感があるようなら、見方を変える工夫をしてみてもいいかもしれません。表だけでなく裏も見てみる。国内の動向ばかりではなく広く国際情勢も調べてみる。自分の都合よりも相手の都合を考えてみる。動かない山を動かそうとするのではなく自分が動いてみる。見方を変えると違った側面が見えてきて、案外道がひらけてくるものです。
 松下幸之助は、日々の心がけについて次のようなことを述べています。

「人間一人の知恵才覚というものはきわめて頼りないもので、だからこそ、迷ったときはもとより、何ごとにも積極的にほかの人の知恵を借りることが必要です。決して自分のカラに閉じこもっていたり、頑迷であったりしてはならないと思います。しかし、人の意見を聞いてそれに流されてしまってもいけない。聞くべきを聞き、聞くべからざるは聞かない。そのへんがなかなかむずかしいところですが、それができれば、お互いの人生の歩みは、より確かなものになっていくのではないでしょうか。」 松下幸之助著「人生心得帖」より

 行きづまったら人に聞くことも大事なことです。謙虚に腰を低くして聞いていけば大抵の人が教えてくれたりヒントを出してくれるものです。そして、聞く時のコツは素直な心で聞くこと。こだわりを持って聞いてしまうと、自分に都合のいいことしか耳にはいらなくなってしまうからです。さらにもう一つのコツは、自分だったらどうするかといった流されない聞き方をすることです。人間はみな一人ひとり考え方や性格、また今ある状況や歩んできた環境もいっさい違うわけですから、聞いたことを鵜呑みにせずに、自分だったらどうするかといった自分の考えで判断をすることが大事なのではないでしょうか。
 私たちは自ら行きづまるような考え方をついしてしまいがちですから、見方を変えたり、人に聞いたりすることを常日ごろから心がけたいものです。

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松下資料館 館長 遠藤紀夫

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