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館長からのメッセージ

日ごろの訓練
2016年7月

 今日の社会状況が早いテンポで進歩発展していることは、みなさん御存じのことと思います。私たちの会社でも、何もせずに旧態依然としたやり方をしていると、日々工夫努力をしている会社に負けてしまいかねません。そうならないためにも普段気づいたことを放置せずに、仕事に生かせないかと考えることは大切なことです。松下幸之助は、こうした状況について次のように社内で語っていました。

 「われわれが、設計なら設計ということをやるについても、その設計が10日かかったんではもう遅い。よし、こういうものをやろうという着想をしたならば、それはすぐ瞬時にしてその着想が一つの見本品となって現れる、というようなことが絶えず行われなければならない。そういうような訓練をしているかどうかということです。」 (昭和34年10月1日・松下電器幹部社員への講話より)

 普段から早くいいものをつくる訓練をしなければ、いざという時に間に合わないということです。また、仕事をしていると、次のようなことが起こることもあります。
  ●慣れないクレーム対応のまずさから大きな信用問題が発生してしまった
  ●同じ場所で何度もヒヤリとしていたことを放置していたために大きな労働災害になってしまった
  ●めったに来られないVIPのお客様が突然来られてあたふたする
  ●災害対策の訓練を軽くみていたために災害時に混乱が生じてしまった

 これらの多くは、普段から心がけて何らかの対応準備をしていれば、スムーズに対応できるし、予防できることだと思います。

 「心配りの行き届いた仕事をするのが大事ということは、お互いに十分わかっていても、それを実際にスムーズに行い得るという状態は、一朝一夕には生み出せないものだと思います。(中略)いつ、いかなる場合でも、それが自然に行動として現れるためには、やはり日ごろの訓練やしつけが、大きくものをいいます。そういうしつけや訓練を、お互いに職場で、どの程度重ねているでしょうか。」 (松下幸之助「社員心得帖」PHP研究所刊より)

 朝礼で挨拶や基本動作をみんなで毎日行う。安全衛生活動で「モーター停止よし!」「バルブ開よし!」「左よし!右よし!」といった指差喚呼をくり返し実施する。ロールプレイングでお客様対応の練習を何度もする。緊急マニュアルに基づいて定期的に訓練する。こうした日々の訓練の積み重ねが、いざという時に役に立つのではないでしょうか。
 日々の仕事に追われて後回しにされがちな訓練、今一度その重要性を再認識して真剣に実施していきたいものです。

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夏がやって来ました

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公益財団法人 松下社会科学振興財団
松下資料館 館長 遠藤紀夫

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