松下資料館 トップページ>館長からのメッセージ

館長からのメッセージ

よき社会人を育成する
2020年8月

 松下幸之助は、「企業は社会に役立つ公器でなければならない、そのためには人材を育成することが重要である」と説いていました。

「企業にとって、その第一の社会的責任が本業にあるとすれば、それにつぐ第二の社会的責任は、人を育てることだといってもいいと思うのです。ただ単に企業という立場だけすれば、技術のすぐれた人であればいいという場合もありましょう。しかし、その人が人間的に問題がある、社会人として好ましくない、というのではやはり困るわけです。技術も立派だが社会人としても立派である、というような人を育てることが必要です。ですから、よき社員ということはすなわちよき国民であり、よき社会人であるということでなくてはならないと思います。」 ※松下幸之助著 『企業の社会的責任とは何か?』(PHP研究所刊)より抜粋

 では、よき社会人としての社員を育成する上で大事なこととは何でしょうか。それは、正しい経営理念を企業が持っていなければいけないということです。「なぜ、わが社は存在しているのか」「なぜ、我々はこの仕事をしているのか」といった企業の存在意義や社会的使命を、きちんと持っている企業ならば、「よき社員」「よき社会人」が育つのではないでしょうか。そうした使命を理念として経営に生かしている企業はたくさんありますが、その活動は様ざまです。

・本業が社会に役立っていることを社員に常に訴え浸透させている
・会社周辺の清掃や緑化に努めて地域社会の向上に貢献している
・災害に直面した地域の方々への支援活動を会社ぐるみで行っている
・環境への配慮を重視した改善に取り組んでいる
・海外勤務の社員に、「相手の国に喜ばれるような仕事をしてください」と励ましている

 これは一例にすぎませんが、こうしたことを実践している企業の社員は、社会に対するお役立ちや貢献を実感しながら、仕事への誇りを持つことができると思います。
 企業が社会的責任を果たしていくということは、社会的使命を明確にもつということ、そしてその実践を通して「よき社員」「よき社会人」を育てることではないでしょうか。

『企業の社会的責任とは何か?』『企業の社会的責任とは何か?』(PHP研究所刊)
経営図書館にあります

みなさまのご来館をお待ちしております。

公益財団法人 松下社会科学振興財団
松下資料館 館長 遠藤紀夫

過去の記事はこちら最新の記事はこちら