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館長からのメッセージ

日に新た
2019年11月

 手をつないで前を歩いている若い男女を見て、「仲のいい『アベック』やな~」と私が言ったら、「アベックって・・今は『カップル』って言うんよ。歳がバレるよ」とカミさんに言われました。歳は見た目そのものだから私は気にはしませんが、なぜ『アベック』がダメなのか。いつの間にか『カップル』が主流になっているようなのです。考えてみると、昔使っていた言葉が知らないうちに違う表現になっているものがたくさんあります。

・スチュワーデス ⇒ キャビンアテンダント
・ロスタイム ⇒ アディショナルタイム
・上着 ⇒ アウター

このように、社会や文化が進化するにつれて言葉も変わってきていることに気づきます。
 また、今まで常識と思っていたことが覆されたり、変化していることもけっこうたくさんあります。

・江戸時代には士農工商の身分制度があった ⇒ 士農工商の身分制度はなかった(武士が支配層だったが、農工商は対等な関係で、身分間の移動もある程度できた)
・人間は普段、脳のたった一割しか使っていない ⇒ 人間は脳の大部分を使っている
・発がん性があるので焦げた魚は食べないほうがよい ⇒ 焦げた魚を食べてもがんにはならない
・冷凍冷蔵庫は詰め込み過ぎたら電気代がかかる ⇒ 冷凍庫は詰め込むほうが節電になる

 学校で習ったこと、みんなが当たり前だと思っていたこと等が、研究や技術の進歩によって否定されたり大きな修正がなされていることが意外と多いのです。
 ここで松下幸之助が『生成発展』ということを言っておりますので紹介をいたしましょう

「生成発展とはひと言で申しますと、日に新たということであります。毎日毎日が新しい人生であり、一瞬一瞬が“生”であるということであります。毎日毎日が新しい生まれ変わりであり、一瞬一瞬に新しい生命が躍動しているということであります。(中略)すべてのものは一瞬のあいだも静止しておりません。絶えず動き、絶えず変わりつつあります。古きものがやがて滅びゆき、これに代わって新しきものが次々に生まれてくるのであります。この姿、これが生成発展の姿であります。そして万物すべてがそれに従って動いている自然の理法であります。すなわち、古きものが滅んで新しきものが生まれてくるのは、すべて自然の理法に従って営まれている姿であり、これは動かすことのできない宇宙の摂理ではないかと思うのであります。」 (PHP研究所刊「松下幸之助の哲学」より抜粋)

  宇宙の摂理に従って社会は常に生成発展をしており日々新たなわけですから、社会の動きや新しい発見に関心を持って、自らの仕事や人生を時代に合わせて経営をしていかなければならないのではないでしょうか。こうした進歩・変化を知らないまま、気がつかないまま暮らしていると、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とあのチコちゃんに叱られそうです(笑)。充実した生き方をするためにも、「なぜ言葉が変わったのか?」「なぜ常識だったことが変わったのか」と小さなことにも気づいて、常に探求心を持って学び続ける日々を送りたいものですね。

※参考図書「令和の新常識」(PHP文庫)

「令和の新常識」(PHP文庫)松下資料館スタッフは全員昭和生まれ。
令和の波に乗り遅れないようにしなくては・・・

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松下資料館 館長 遠藤紀夫

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