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館長からのメッセージ

最初の一歩を踏み出す勇気
2018年12月

 運動不足の私は、休みの日はできるだけ30分以上ウォーキングをするように心がけているのですが、身体が重く感じて歩きたくないなぁ、ということがよくあります。それでも、何とか自分を励まして歩き出すと、もう少し歩こうという気持ちになって、気がつけば1時間以上歩いてしまっていることがあります。
 また、原稿を書く気にならないこともよくあります。そういう時は、ついつい他のことをやってしまいそうになるのですが、気持ちを強くして一文字でも書き始めると、いつの間にか書くことに集中している自分がいます。気持ちが乗らなかったはずなのに、なぜ、やり始めると一生懸命するようになるのでしょうか。
 昔、私が大変お世話になった方に、掃除の神様と呼ばれる鍵山秀三郎さんがいらっしゃいます。鍵山さんは、毎日、掃除をし続けておられますが、次のようなことを本に書かれています。

「『今日は体調が思わしくないから、やめようか』と、つい弱気になることがあります。それでもとりあえず、『行くだけは行ってみよう』と思い切って家を出て、会場へ向かいます。会場について周辺を掃除しているうち、だんだん調子が出てくることがよくあります。終わってみると、結局いつものような掃除をしていたことに気づきます。」 (鍵山秀三郎著・亀井民治編「困ったことばかりでも、何かひとつはよいことがある」PHP研究所刊より)

 この文章を読んで、鍵山秀三郎さんでも弱気になることがあることに、私は安堵いたしました。そして、気持ちがのらない時や体調が思わしくない時でも、“最初の一歩を踏み出す勇気”を持つことが大事であることに共感いたしました。
 人間は気分に左右されやすいところがあります。気分が乗らなかったり、滅入っていたりすると、やろうと決めていたことでもなかなか着手する気にならないものです。ところが、自分を励ますことができるのも人間であります。面倒なことから片付けよう、今これをやったら後が楽だ、クレームを言うお客さまから逃げずにきちんと対応しよう、と自分に言い聞かせて頑張っている人も多いのではないでしょうか。やる気がおこらない時でも、気持ちを強くもって前に進むことができるのが私たち人間です。“最初の一歩を踏み出す勇気”を持つ人とそうでない人とでは、その毎日の積み重ねの結果が大きな違いとして表れるのではないでしょうか。

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松下資料館 館長 遠藤紀夫

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