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経営研究活動

松下幸之助生誕120年・松下資料館創設20周年 記念講演会 「感動が生まれるおもてなしの心」

「極める時代のホスピタリティ ~ミッションが働きを決める」


そうやって一つ一つ考えていけばいくほど、自分達が普段思っている、自分たちは何を以って何を為すかということの本質的なところが、実は見えていないんじゃないかなぁというふうに思う、業態、業界、会社、組織が非常に多いことに気がつきます。だから普段からそういうことを考えることが習慣化されている組織は強いですよね。そしてそれを常に共有できるような組織、これは強いですよね。そのキーワードになるのがこの『もてなし』であり『おもてなし』だと思うんです。

だから会社のトップにしかできない、あるいは経営者レベルにしかできない社員に対するおもてなしってありますよね。経営者にしかできないおもてなしが。ホスピタリティと置き換えてもいいと思います。それは何かというと、働いている大事な社員に生きがいと働きがいを感じさせてあげること。これ以上でもこれ以下でもないですよね。これが経営者レベルにしかできないおもてなしです。社員同士ではできないんです、なかなか。ほんとにその組織の中で、ここでよかったなぁと思ってもらえるときというのは、実は社員満足ではないんですね。サティスファクションだから。ESSね。「エンプロイ・サティスファクション」(Employee Satisfaction)つまり満足度ではないんですね。そういうおもてなしが社員に対してきちんと伝わっている組織の中で、人が感じるのは満足ではなくて幸せ感だろう。人は幸せなんだろう。この幸せ感というものをリッツカールトンは、絆という言葉で置き換えています。つまり、「エンゲージメント」(Engagement)です。だから、エンプロイ・エンゲージメントという言葉を今使っています。エンプロイ・サティスファクションという言葉は、もう使っていません。どれだけ絆感があるかということは、どれだけ結びつきが強いかということですよね。エンゲージリングのあのエンゲージですよね。婚約するような、そういう強い結びつきがきちんとできあがっているかいないか。そういうなかで人が感じるのは満足だけではないなぁ。もちろん満足なしの幸せ感はありえないわけですから。でも満足だけではない。もっと幸せ感のほうが大きいほうが社員にとってみたらそこの会社にいる理由、そこの会社の中で成長しようと思う理由があるということです。

今度は逆に現場の人間、社員一人ひとりにしかできない、その人たちがするべき会社に対する、組織に対するおもてなしがあります。ホスピタリティがあります。それは何かというと、自分が成長することで会社の価値を高めていくこと。つまり自分が成長するということが、会社に対する、組織に対する最高のおもてなしになります。

この循環をホスピタリティの善の循環というふうに我々呼んでいます。善の循環が起きるんです。トップは社員のことを考える。社員の幸せを考える。社員の生きがいを考える。社員の働きがいを考える。現場の人間はそれを受けて、自分が成長することでもっとこの会社の価値を高めるための努力をしていく。こんな理想的な会社があったらいいですよね。あるんです。たくさんあるんです。

先ほどの中央タクシーもそうです。びっくりします。一度私何年か前ですけども、ちょうど今くらいの時期ですね、年末になると社長以下、今会長になられてますけど、みんな集まって一杯飲むわけです。社員が全員集まってね。私は会長に呼ばれて行ったんで、「高野さんそこ座っててよ」「いいんですかここで」「いいからいいから」

そうすると、長野の文化って何かというと注ぎに来る文化なんです。次から次から注ぎにくるんですね、休みなく来るんですね。相当強くないと大変なんですけど、私はほんとに親に感謝してるのは、肝臓だけはあんまり人に負けないくらい強いのでそういうのが来ても怖くない。隣にいる会長は、私の3倍くらい肝臓強いですから。3倍くらい飲んでます。来る社員来る社員に「あー、悪いなぁー」と言いながら飲んで、ご返杯をするんです。昔は、飲んですぐにご返杯やってたんですけどね、肝炎の問題が起きてからそれが少なくなっていって、ご返杯用の杯があるんですね、山ほど。・・・もらいたいと思います。

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