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館長からのメッセージ

感謝する習慣
2021年2月

 私たち人間は、誰とも交流せずに一人だけで生きていくことはできません。親兄弟や友人、職場や学校の仲間、あるいはテレビ・ネット等で出会う人達等、様々な人との交流を通して生活をしています。“いや、私は一人がいい”と言い張っても、外界から遮断された無人島で生活しない限りはムリな話です。私たち現代人は、交流なくして、またお互いの協力なくして生きていくことは難しいのです。

 現代は、ストレスを抱えている人が多いと言われていますが、この人との交流による疲弊がその大きな要因の一つと言われています。
・仕事や学校でのストレス
・家庭や近所づきあいでのストレス
・クレームやトラブルによるストレス

 こうした日常のいろんなことがストレスとなって心身の不調につながる人は少なからずいると思います。さらにその状態が続くと、次第にマイナス思考で物事をとらえることが常となり、他人や世間に対して不平・不満ばかり抱くようなことも生じるかもしれません。それが、より一層ストレスフルとなる。果たして、これがいいことなのでしょうか、決してよくはないですね。その打開の仕方について、松下幸之助が次のように述べています。

「えらいこう教訓めいたことを申しますが、まあ私の体験を通じて考えますと、どうも不平をもっているときよりも愉快に考えているとき、いわば喜びをもっておるとき、さらに進んではありがたいなと思っておるときの方が、多くの人は自分に幸せをもってくるんであります。自分の言うことを受け入れられるんであります。損得で計算するんじゃございませんが、仮に損得という言葉をもっていたしますと、そのほうが得であります。ところが損得という小さい問題やなくして、心に感謝の心をもっていると、いろいろとその人の言うことが一方に響きやすい、受け入れられやすいんです。だから主張が通るということになるんです」 (昭和37年4月9日 大阪証券研修所第一期研修会での話)

 ストレスを強く感じている時は、この「感謝する」という物の見方・考え方をお勧めしたいと思います。
・上司だって叱るのは嫌なはずだ。正しいことをみんなにしてほしいから、心を鬼にして私たちを叱っているんだ。二度と起こさないようにしよう。
・怒っておられたお客様はこういったことに不満を感じてたんだ。それを教えてくれたわけだから、何か改善策を考えなくてはいけないな。

 このように“ありがたいな”“勉強になるな”と感謝の気持ちで受け止めると、気づきが生じて、創意工夫が生まれてきます。物事が面白くなってくると思います。賛同する人、協力する人、好意的に思ってくれる人も出てきます。松下幸之助の言う愉快な気持ちも生まれてきます。不平・不満に終始していると、どんどんストレスが溜まって、人生がつまらなく思えてしまうのではないでしょうか。

 ストレス社会といわれる今日、不平・不満を言いたくなったら、事実を素直に受け入れてそこから学びが得られることに「感謝する」習慣を持ってみたいものです。大切なわが人生、面白く生きることができるかどうかは、物の見方・考え方次第といえるのではないでしょうか。

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公益財団法人 松下社会科学振興財団
松下資料館 館長 遠藤紀夫

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